フォルティッシッシモ

敬体と常体

基本中の基本
簡単なことなので、手短にいきます。単純に敬語を含んでいる文体は「敬体」です。 敬語を含んでいない、ちょっと冷たい印象になるのが「常体」です。 文によっては命令口調に聞こえるかもしれませんが、実は常体が日本語の標準形なのです。
(例)この文章は常体である
(例)この文章は敬体です
特別敬体
通常の敬体は「です・ます」など、主に丁寧語の文章です。特別敬体は、 尊敬語・謙譲語を使用した文体を指します。
(例)この文章は特別敬体でございます

常体から考える

敬体を常体に直すと…
二重敬語に代表される敬語の間違いは、一度常体から考え直してみるとわかりやすい。
(誤)部長がお帰りになられます。
上記の文章、特に問題ない気もしませんか? では常体に直します。
(常)部長が帰る。
「帰る」を丁寧語にして、上の文章を敬体に変換すると
(敬)部長が帰ります。
更に「帰る」の尊敬語「お帰りになる」+「ます」で…
(正)部長がお帰りになります。
最初の誤文は、「お帰りになる」という尊敬語に、更に「〜れる」という尊敬語を加えているので 二重敬語となってしまいます。

「お〜になる」という尊敬語と「られる・れる」という尊敬語を二重に使う文句は、 間違いですが多く使用されている気がします。敬語にしようとすればするほど、 二重に敬語を使ってしまうなんて日本人らしいですね。

正式な場での挨拶などは、上記の方法で添削してみてはどうでしょうか。