フォルティッシッシモ

絶対音感 - 最相葉月

概要
小鳥のさえずりや救急車のサイレンも「ドレミ」で聴こえる人がいる。 音楽家を目指す人なら誰でも欲しがるという「絶対音感」。その正体に迫るべく、 一流音楽家や科学者らに証言を求め、この能力をめぐる驚くべき事実を明らかにしていく。
小学館ノンフィクション大賞受賞作。
感想
最近では、絶対音感の有無が音楽の才能を左右するわけではないという話も、ちらほら聞きます。 それでも「どんな音でもドレミで聞こえる」という能力は憧れますよね。
印象的なのは、実際に絶対音感を持っている人達が、実生活や実用上の問題を赤裸々に答えているところです。 むしろ絶対音感を持っていなくて幸いだってのでは? と思ってしまう様な話もいくつか載っています。
以前テレビで久石譲さんのドキュメンタリーを見た際、彼も絶対音感を持っていないと話していたのを思い出しました。 同時に、絶対音感が必ずしも音楽家に必要なものではないと言い切っています。
そんな謎多きこの能力、本作を読めば多少なりとも理解出来ること間違いなしです。